2008年1月15日火曜日

猪をネタにして田舎を楽しむ



去年、母親が、「せっかく野菜を作ったのに、猪に一晩で根こそぎ食べられてしまった。もう、野菜作りは止めたいよ」としみじみ言っていた。

それを聞いたボクは「なに?猪のちゃんにやられたって? 何と生意気な獣やなあ。 そんなら、ボクがIT技術を駆使して仕返しをしてあげよう。」と言ってはみたが、コンピュータがいくらがんばっても猪の公には太刀打ちできないよね。

しかし、現場にコンピュータからの命令を実行できるヤツがいればいいのだ。

ようし、それではネットワークの先っぽで動くロボットを作って、猪の公を一網打尽にしてやろう!!

いつも、ボクはしょうもないことにむきになって突進する傾向がある。やっぱり、猪年生まれだもんね。

ボクは、猪と直接向き合って白黒つけるなんてのは絶対ヤだ。そういう下品な行動は好かん。しかし、ITとロボットを使うことにすれば、ボクの冴えた頭脳をもってすれば猪の公に負けるはずはない。

と、粋がってみたものの、何よりも猪の公の生態さえさっぱりわからん。

これは、その方面のプロフェッショナルに聴くに限る、ということで、丹波市の職員の方の紹介で、近くにある兵庫県立森林動物研究センターを訪ねたのだ。

山のふもとにポツンと建っているセンターの玄関を入ると、にっくき猪の公の剥製が置いてあった。

ま、そのうち、ボクが猪の公を片っ端からとっ捕まえて、剥製のヤマを築いてやるから。

センターの職員の方と会って話したら、「あんた、面白いことを考えていますねえ。まず、どうして猪を判別するんですか?」ときた。「人間の子供に打ち込むことはないの?」との突っ込みも。

そこで、ボクは落ち着いて「猪は、人間より体温が高いでしょう? それで、遠隔温度センサーと動きに反応するセンサーなどを使って猪の公であることを見極め、ICチップをプスっと体内に埋め込むのです。」
と、自信がありそうな口調で言った。

すると、「そんな方法で法的に問題ないの?」だって。

ボクは、あわてて「カメラも連動させますから、もって慎重な方法をとる必要があれば、人間がモニターで猪だと確認したときに発射OKボタンを押すこともできますけどね」と答えたが、ネットワークを介してそんな手間をかけていたら、猪の公はとっくに逃げてしまうだろうなあ。

「あの~、こちらの研究者に法的な課題とか、捕獲の方法とか研究されていると思うので、できればそういうことを聴きたいんですけど。」

職員の方が「そんなら、研究員の方にも話しに加わってもらおう」ということになった。

そうすると研究員の先生が「猪の平均寿命はおおよそ2年で、次々と生まれますので、そうとうの数を埋め込まないと役に立たないように思いますね」

「先生は、猪の研究をされえいるんですか?」「私のところでは、今、鹿の大量捕獲の方法を研究しているんですよ。その技術を鹿の捕獲に役立てられませんかねえ。」

鹿野郎も、うちの畑を荒らしているはずだから、ついでに鹿肉料理にして食ってもいいなあ。

「鹿のような動きの固定していない動物には、ICチップを自動的に埋め込むというのは難しいのではないでしょうかねえ。猪だと金網の外側をウロウロしていますもんね」

「ICチップを空気銃のように打ち込むなら、鹿にも使えるんじゃないですか?」

「ま、最初はターゲットを絞って実験して、その結果をみて他の動物にも役立つかどうかを検討したほうが実用的だと思っています。それに、丹波市の方が、鹿の肉は売れないんで、猪より始末に困ると言われていましたけど。。」

「所詮、野生動物は安定供給ができないので、市場の流通に乗りませんからねえ。」

「それなら、鹿肉のとってもうまいレシピを研究したら、もっと積極的に捕獲しようとしますよね。」

そうなんだ。日本ではもともとあまり獣の肉を食べなかったので、うまい食べ方の研究がなされていないんだ。ナマコやクラゲでもおいしく食べているのに、猪や鹿の料理ができないはずはないのだ。

特に田舎のほうでは、近くで取れる野菜だっておいしく食べるレシピを知らないんだから、獣のおいしい食べ方なんか知っているはずがない。

田舎の人は、田舎の特性を十分に活用していない。江戸時代から働くことばかりを学んだというより、働かされた訳で、その成果を存分に活用していたのは武士や裕福な承認だったからだ。

田舎暮らしだけでなく、地方の活性化を推進するためには、地方の魅力を最大限見つけ出して、その資源を都会の奴等以上に活用できなければいけない。要するに、地方に住む人に遊び方を究めるくせをつけなければ、いつになっても魅力的な田舎なんてできないのだ。

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